会計・経理研究

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事業用口座 作成のススメ 確定申告時に管理・記帳が楽になります

個人事業主フリーランサーの方々は、普段お金の管理をどのようにしていらっしゃるでしょうか?

 

日常生活でも使用している銀行口座をそのまま、事業等にも使っている場合確定申告の時にややめんどくさい処理が増えるかもしれません。

 

この記事では、確定申告時での口座の利用法と、事業用口座をどの銀行にすべきかについてをまとめていきたいと思います。

 

 

 

 確定申告をする際の経費の裏付けとして、口座のデータが利用出来る。

個人事業主フリーランサーの方々は、所得税を国に納付するため、年に一度確定申告をする必要があります。

この時、収入に対してそのまま所得税率をかけたのでは、納付額上不利になりますので、経費(収入を得るために支払った費用等)も申告するのが普通です。

計算式で表すなら以下のようになります。

 

収入ー必要経費=課税所得

 

この課税所得の金額に対して所得税率を掛けて、各種控除額を差し引くことで、所得税の納付額が決まるわけなのです。

 

上の計算式から分かる通り、必要経費をなるべく多くすることで、納付する所得税の金額を少なく出来ます。

税法で認められる範囲内で最大限の必要経費を申告したいところですね。

 

そこで、一つ大事な考え方をお伝えしたいのですが、経費として申告が可能なのは、それを出費した事実が書類で確認出来るモノに限られるという点です。

 

いくら本当に支払いがあったとしても、それを裏付けるデータ等がなければ、税務調査をする方々を納得させれません。

確定申告に利用するためにも、経費に関連する領収書等は残しておきましょう。

 

確定申告時に証明力のある書類はどのようなものがあるのか?

基本的には、領収書での証明になります。

しかし、通帳に記載できるのであれば、それにも証明力があるとされています(つまり経費として計上しても良いという事です!)。

その二つが入手できないのであれば、出金伝票を使うことも認められております(Amazonなどで入手可能)。

 

経費とするために、多くの書類を保存しておく必要があるのですが、管理を楽にするには、事業用の口座を通して出来るだけ出金するのが良いです。

税務調査が行われることになれば、その口座からデータを記帳し、用意しておけば良いので、書類の保管料が一気に減ります。

 

事業用の口座を持っておくと、確定申告書作成時に楽出来ます

青色申告、白色申告、どちらにしても、申告用の計算書類を作成する必要があります。

計算書類を自分で一から作成しようとすると、本業の方がおろそかになるわけなのですが、最近では作成補助に使えるサービスが充実してきています。

 

安価で利用できるクラウド型の会計ソフトは、口座のデータとの連携を行い、自動で計算書類を作成してくれます。

 

こうした会計ソフトを利用することを前提とするならば、事業用の口座をあらかじめ作成しておくことで、その自動処理がスムーズにいくようになります。

計算書類の作成には仕訳という、会計の独特の手法を使われるのですが、自力でやる場合は、覚えなければならない専門用語が多いです。

 

ですので自動記帳に任せてしまうとかなり楽になりますよ。

 

事業用の口座を作成する際に気を付けたい事

会計ソフトを利用する前提で説明させていただくと、事業用の口座は大手の銀行や、地銀などを利用するのがお勧めです。

銀行口座と自動記帳システムとの連携を行える会計ソフトの場合、だいたい三菱UFJ銀行やゆうちょ銀行、楽天銀行などと提携しています。

この中から、出来る限り手数料や利用料が安い物を選びましょう。

事業用利用の場合、取引が多ければ多いほど手数料が大きくなるため、元々の手数料が低い方が有利になります。